サンフランシスコで新聞社を経営するマッド・ドレイトンは、自他共にリベラリストを自負している。そして画廊を経営している妻クリスティーナと23歳の娘ジョーイとの3人家族である。
そのマッドと妻クリスティーナのもとに一人娘のジョーイがハワイの旅先より突然かえって来た。久々の家族の対面 で楽しく盛り上がるはずだったところが、ジョーイは、黒人青年を婚約者として家族に紹介するために連れてきたのだった。
名匠スタンリー・クレイマーが、人種問題を乗り越え、愛を貫こうとする若者たちとその家族の苦悩と葛藤を心温まるタッチで描き、アカデミー賞をはじめ、数々の賞を受けた感動の社会派ドラマ。
人種差別という偏見の壁に対峙し、母親、父親、友人の司祭など周囲の人々とのふれあいや葛藤を通 じて、様々な問題を見るものに問いかける。
最初は遠慮ぎみに接していた医師ジョンが対話を通じて逞しくなったのはなぜか。白人社会で育った娘が黒人青年を愛したとき、結婚に対し、父親と母親はそれぞれの立場からどのような反応と対応をするのか。
登場人物たちはそれぞれの心の思いを話している。さまざまな立場から何を訴えたかったのか。最後の場面 で母親がポロポロと涙をこぼしたのはなぜか。視聴者に感動を与え、「結婚問題」「人種差別
」などの課題を考えさせる佳作。
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