ふらっと 人権情報ネットワーク
  メールマガジン  サイトマップ  お問い合せ
情報サイト内検索

キーワードで検索できます。
10代の人権情報ネットワーク BeFLATはコチラ
 ふらっとについて  ふらっとNOW  ふらっと相談室  ふらっと教室  特集  ふらっとへの手紙  リンク集
CD
ビデオ
本
取り組み
ワークシート
参加型教材
ワークシートの紹介

子どもの人権を考える 子どもの権利条約第2条から


日本政府訳
 第2条 (差別の禁止)

締結国は、その管轄のもとにある児童に対し、児童又はその父母若しくは法定保護者の人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見、その他の意見、国民的、種族的若しくは社会的出身、財産、心身障害、出生又は他の地位 に関わらず、いかなる差別もなしにこの条約に定める権利を尊重し、及び確保する

アムネスティ主催翻訳・創作コンテストから
 
第2条 だから差別なんかだめなんだっては

ぼくら子どもや、そのお父さんお母さん
(あるいはそれに代わる人)が
どんな髪でもどんな目でもどんな顔でも、
どんな肌の色でもどんな体でも

男でも女でもどっちでもなくても、
どんな言葉をしゃべっても、どんな神様を信じても、
どんな考え方をしても、どんな国のどんな家に生まれても、
金持ちでも貧しくても
体のどこかが不自由でも、心がうまくはたらかなくても、
この約束に出てくる”やっていいこと””してもらえること”は
み〜んなおんなじなんだ

ダウンロード Wordファイルをダウンロードする
このワークシートはご自由にダウンロードして教材としてお使いください。

 読者への問いかけ
知っていますか

 「子どもの虐待死、昨年131人」(朝日新聞99.3名古屋の市民団体の調査)との報道があるように、子どもの虐待は年々増加の傾向にあります。その内容は「無理心中」が55%と最も多く、「せっかん、食事を食べさせないなど養育放棄や車内放置、発作的殺人が続く」と伝えられています。また校内暴力やいじめなどで10万人以上の小・中学生が不登校になっているとも言われています。

 世界に目をむけても、途上国では毎年1300万人もの子どもが5歳の誕生日を迎えることなく死亡し、3000万人ともいわれるストリートチルドレンや、劣悪な条件の下で働かされている子ども(5〜14歳)が2.5億人もいるなど憂うべき状況が報告されています。先進国においても、親による虐待、ホームレス、教育の荒廃、麻薬、性的搾取、少年犯罪など、子どもたちは過酷な事態に直面 しているといえます。

子どもへの偏見や抑圧はありませんか

 日常生活レベルでも「子どもの言い分を聞かない」「こどもの気持ちを無視する」 「子どもの言ったことだから信じようとしない」など、子どもへの偏見や抑圧があちこちでみられるのではないでしょうか。

 子どもの権利条約では、子どもの生活条件の改善という目的はもちろん、子どもの抑圧からの解放、差別 の禁止、表現や思想、良心の自由、プライバシーの保護など幅広く子どもの権利を認めています。

子どもの主体性は?
 子どもを、ややもすると「単なる保護の対象」としてとらえていませんか。 従来の考え方を脱却し、子どもを「権利を享受し、行使する主体」として積極的にとらえようとする子ども観を「子どもの権利条約」では提起しています。
子どもの人権を実現するためには
 子どもの人権実現のために私たち大人は一体何をすればよいのでしょうか。確実にいえることは、大人の人権が自覚されず、尊重されない社会では、子どもの人権の実現はほど遠いのではないでしょうか。
考えてみませんか
 まず私たち一人ひとりが家庭や職場、地域生活など身近なところで「お互いの人権を尊重し、お互いを大切にしあう」行動を地道に実践し続けていくことが大切だと思います。お互いが我が身の言動を振り返って考えてみませんか。
 討議のポイント
あなたは、○○さんより自分のほうがえらいんだ、なんて思ったことはありませんか。
そう思うことで、何かに満たされたような気持ちになったとしても、それが本当の幸せをつかんだことだと思いますか。
皮膚の色が違うとか、体が不自由だからといって、人を差別することで、自分のえらさを強調しようとする人がいるけれど、おかしいとは思いませんか。

※ワンポイント情報

  1. 「子どもの権利条約」は1989年、国連で採択されたもので、「子どもの人権」を包括的に規定しています。54条から成り、日本は1994年に批准。現在、国際人権諸条約のなかでも最多数の191カ国が批准しています。ここで言う「子ども」は18歳未満が対象です。

  2. 日本政府は1996年国連・子どもの権利委員会に子どもの現状について報告書を提出していますが、同委員会は「高度に競争的な教育制度」が子どもの心身に否定的な影響を与えているとの問題提起をし、適切な改善処置をとるよう日本政府に提案と・勧告を行っています。

  3. 兵庫県川西市で「子どものオンブズパーソン条例」(1998年12月制定)により子どもを救済する専門組織を発足させたのをはじめ、東京都や神奈川県、川崎市などの地方自治体でも子どもの人権尊重、擁護に向けた具体的なとりくみが始まっています。


[ふらっと]は、ニューメディア人権機構による最新の人権情報をお届けするホームページです。
(C)ニューメディア人権機構 info@jinken.ne.jp