このように、人種差別を根っこにしてあらゆる差別を禁止するという公民権法があり、性差別もその一環と位置付けているのがアメリカ。すべての法律に罰則規定があり、違反すると強制的に意識させようというのも、日本と違うところです。
1960年代後半から70年代初頭にかけて、フェミニスト団体の主張に端を発した「すべての権利を男女平等に」とするERA(Equal Rights Amendment=男女平等権修正事項)が、上院下院を通過し成立しそうになった。しかし、これが成立すると「男女別のトイレはいけないの?」「女性も最前線で戦わなければいけないの?」となることに気付き、州議会での可決がもう少しのところで規定数に届かずに不成立となった。アメリカの法律には、このような経緯もあります。