【東京新聞】入管法「改悪」 日本は難民を「犯罪者」に仕立て上げるか
2021/05/14
<寄稿>安田浩一さん
2014年3月、寒風が吹きこむパブの中庭で、志を同じくする者たちが“誓い”を立てた。ロンドン郊外のハマースミス地区。英国の入国管理事情を視察に来た日本の弁護士グループは、寒さに身をすぼめながらグラスを突き合わせた。
基本的人権を無視した日本の入管制度に、弁護士として真っ向から戦いを挑む―。凍てつく夜の熱い決意は「ハマースミスの誓い」と名付けられた。その場でつくられた誓約書にサインした10名の弁護士は、日本と大きく違う英国の入管行政に衝撃を受けていた。収容施設で、被収容者は自由に動き回っていた。ジムや図書室も完備され、インターネットの利用も可能だ。権限と独立性を持つ視察委員会が、施設の運営状況に問題がないか、厳しいチェックを繰り返してもいる。
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