【東京新聞】ヘイト野放し、第三者機関で人権守れ 安全に使える環境整備が必要 宮下萌弁護士
2021/02/01
<プラットフォームと「表現の自由」>㊦
―ネット上の表現の規制のあり方について再び議論が高まっている。
まず日本では、とりわけ在日コリアンや移民などの人種的、民族的マイノリティーに対するヘイトスピーチや人権侵害が野放しになっている現状をふまえる必要がある。ドイツでは法律で、会員制交流サイト(SNS)事業者に違法な投稿についての削除義務などを課しており、「表現の自由」を手厚く認める米国にも、そもそも「差別は許されない」という規範や対抗言論の土壌がある。日本は法的な規制もなく、プラットフォーム(PF)の自主規制も甘いまま。2016年にできたヘイトスピーチ解消法は理念法で、具体的な禁止措置すらない。
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