【琉球新報】社説:広がる人種差別抗議 共生社会へ意思を示そう
2020/09/01
出自で人に優劣を付けることは許されない。そんな当然なことが揺らいでいる。
米中西部ウィスコンシン州で警官が黒人男性に背後から7回発砲した事件への抗議が広がっている。男性は下半身まひに陥った。米国では5月に警官による黒人男性暴行死事件が起きたばかりだ。
黒人差別への怒りで米プロスポーツの試合ボイコットが相次ぎ、テニスの大坂なおみ選手が一時、大会を棄権する意思を示すなど反発が高まっている。日本にも波及し、抗議の声が上がっている。
日本にとっても決して対岸の火事ではない。日本でも中国や韓国の国籍や出自を有する人々や外国人労働者、アイヌの人々への差別的言動が後を絶たない。多様な人々と共生する社会の実現に向け、日本でも差別に抗議する声を、もっと上げていくべきだ。
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