【毎日新聞】ALS患者の嘱託殺人が意味するもの
2020/08/12
野澤和弘・植草学園大学教授/毎日新聞客員編集委員
神経難病である筋萎縮性側索硬化症(ALS)の女性患者に頼まれ、薬物を投与して殺害したとして医師2人が嘱託殺人の疑いで逮捕された。これまでも終末期に近い患者やその家族からの依頼で医師が患者を死なせ、刑事訴追されたことはある。
しかし、今回は患者と面識のない2人の医師が、130万円の報酬と引き換えに嘱託殺人を行ったとされている点に特異さがある。医師の「狂気」はどこから生まれたのだろうか。そして、難病患者の孤独と苦悩について考えなければならない。
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