【東京新聞】医学部の女性差別は終わっていない 不正認めぬ大学 解決する気ない文科省 <寄稿>井戸まさえさん
2020/03/19
二〇一八年、文部科学省の現役局長がわが子を東京医科大学に裏口入学させ、受託収賄容疑で東京地検特捜部に逮捕された。その事件がきっかけで、女性や既卒者への一律減点など不正入試の実態が明るみに出た。今年はそれから二度目の入試シーズンとなる。受験が行われている以上は問題は決着したのであろうと多くの人が思うかもしれないが、実際は違う。不正入試をめぐる裁判は続いており、その実態すら十分に明らかになってはいない。
「都市伝説」で差別が温存されて
医学部入試に女性差別や年齢差別があるという疑念は、「都市伝説」のように、もともと受験生や関係者でささやかれていた。自衛のため、過去の実績を調べて「差別が疑われる大学は志望校から外した」と話す受験生もいた。
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