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【西日本新聞】浪江に帰りたくても... 障害や持病「居場所どこに」 震災から9年

2020/03/11


東日本大震災の発生から11日で9年。東京電力福島第1原発事故の影響で、福島県の7市町村では今も避難指示が続く。原発から最短4キロに位置する浪江町は、2017年3月に避難指示が解除された2割のエリアを「復興の核」として街づくりを進めている。課題は弱者にとって必要な生活基盤施設の不足。障害や持病のある人たちが暮らすために欠かせない病院や作業所は整っておらず、九州に避難する町民も「帰ろうにも帰れない」と訴える。

「幻が見えて眠れない」。避難先の同県二本松市から18年5月、浪江町に帰郷した精神障害者の60代女性は昨年夏、いてもたってもいられず町に隣接する同県南相馬市のクリニックに電話した。町内の医療施設は町営診療所1カ所しかなく、常勤医師は1人で、内科と外科しか対応できないからだ。

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西日本新聞