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特集



基本編:部落差別って、なんですか?

2007/09/28


   
   
「部落の人はこわい」とか「がらが悪い」などと聞きますが・・。
~風評や偏見にとらわれると、
正しい認識ができなくなってしまいます~
2005(平成17)年実施の「大阪府人権問題に関する府民意識調査」によると、60.7%の府民が「同和はこわい」というような話を聞いた経験があると答えています。
グラフ「同和はこわい」というような話を聞いた経験があるか? このような話が広く伝えられている現実が確かにあることは、この数値からも読み取ることができます。またその時の感想については、62.5%の府民が「そういう見方もあるのかと思った」と答えており「反発・疑問を感じた」のは12.3%に過ぎませんでした。
部落には、やさしい顔つきでいつも穏やかな人もいるでしょう。逆に怖そうな顔つきで言動も荒っぽい人もいるかもしれません。地味でシンプルな服装を好む人もいれば、華やかなファッション・スタイルを好む人、老若男女、性格・性質、職業の有無・・。部落であろうとなかろうと、ひとつのコミュニティのなかには、さまざまな人がいます。よって、「部落」=(イコール)「こわい」「がらが悪い」といった話が事実と反した風評であることは、少し冷静になって考えてみればすぐに理解できるはずのことなのです。
なのに、なぜこのようなマイナスイメージが広がっているのでしょうか? その背景には【「過度の一般化」(コラム)】と呼ばれる心理作用が働いていることが指摘できます。このような心理作用は、【偏見】を形成する要因のひとつとなっています。
たとえば、どこかでこわい思いをした体験をもつ人がいたとして、その体験から「こわい」というイメージを形成したとしましょう。しかし、その限られた体験だけで全体をイメージづけてしまうことは、その人自身の認識を大きく歪ませることになります。そして、このような認識が偏見を強めていくのです。