母国に帰国するとき、これまで払い続けた年金保険料は?
近く母国に帰国する予定なのですが、毎月賃金から引かれている年金保険料はどうなるのでしょうか。
労働者が高齢あるいは病気やけがにより働くことができなくなったり、死亡した際などに年金や手当金を出し、労働者やその家族が暮らしに困らないようにするのが厚生年金保険です。この保険は会社の仕事の種類に関係なく、会社が必ず入らなくてはならないものです。その会社で働く人は、一部を除いてみんながこの保険の対象(被保険者)となります。保険料は、労働者の賃金に応じた一定の額を労働者と会社が半分ずつ負担します。この厚生年金保険から支給されるものには、労働者が老齢になったときに支給される老齢年金、病気やけがのトラブルから働くことができなくなったときの障害年金、労働者が死亡した時に遺族に支給される遺族年金などがあります。また、自分で仕事をしている人は国民年金保険に加入します。
1995年4月より、外国人が厚生年金保険あるいは国民年金保険から母国に帰国のため抜ける場合、保険料納付期間が6カ月以上あり、出国後2年以内に請求すれば、脱退一時金が支給されることになりました。その金額は、被保険者期間あるいは保険料納付済期間に応じて算定されます。受給要件などもありますので、くわしくは社会保険事務所及び市区町村の窓口に問い合わせてください。