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「プライバシーの権利」は保護されている?

プライバシーの権利はどのように保護されているのですか。

プライバシーの権利は、日本国憲法にも明記されていませんし、法律の上ではっきりと保障されているわけでもありません。しかし現在では、プライバシーの権利は日本国憲法第13条によって保障された基本的人権であると共に、私人と私人の間でもプライバシーの権利の侵害は民法の不法行為(民法709条)となって民事上の責任を生じさせるという意味で、法律上保護された権利として認められています。ただ、自己情報コントロール権としてのプライバシーの権利は、まだ裁判所によって完全には認められてはいません。最高裁判所は、みずからの容姿を無断で写真撮影されたり、指紋の押捺を強制されないという意味での自由を基本的人権として認めていますし、行政機関が前科に係る事実をみだりに開示することは不法行為となり、損害賠償責任を生じさせることを認めていますが、開示請求権や訂正請求権はまだ認めていません。また私人の間でも、個人情報の同意のない目的外利用や私生活上の秘密の公表が不法行為となることは認められていますが、開示請求権や訂正請求権は認められていないのが現状です。