高校生の息子が「ひきこもり」に
高校1年生の息子のことで、困っています。中学のころから不登校気味だったのですが、高校1年の2学期からまったく学校へ行かなくなりました。もうすぐ進級の時期だというのに本人は学校をやめるとも続けるとも言いません。というよりも、私たち親が何か言おうとすると部屋に閉じこもってしまうのです。夫は「おまえの育て方が悪かったからだ」と言うのですが、私は一人息子を大切に育ててきたつもりです。なぜこんなことになってしまったのか、どうしたらいいのか、まったく先が見えず、途方に暮れています。夫は小さな会社を経営しており、「家のことにかまけている時間はない。おまえがきちんとやれ」が口癖で、昔も今も子どものことは放りっぱなしです。息子と二人で家にいると、気が変になりそうです。
大切に育ててきた子どもが突然、親の知らない世界にひきこもってしまい、どう接すればいいのかわからないという相談は多くの方から寄せられますげ子どもの数が減り、一人ひとりの子に親の注目と愛情とお金が集まる一方で、学校や社会の子どもに対する期待が狭まり、それに乗れなかったり合わなかったりする子どもたちの行き場がなくなっているという状況が、子どもの心をむしばんでいるのかもしれません。モデルにしろ反面教師にしろ、父親が精神的に近い存在でいてくれればいいのですが、子育てを母親だけに任せきりの状態であれば、それも期待できません。ある意味、今は子どもが「育ちにくい」社会なのかもしれません。
あなたはお子さんにどんな人生を送ってほしいと思っていますか。子どもの幸せを願わない親はいないと言いますが、何が幸せで何が満足なのかはその子自身にしかわからないことです。息子さんは今、自分でそれを決められるところまで行っていないと感じて足踏みしているのかもしれません。
話をしようとすると部屋に閉じこもってしまうということですが、説教や詰問をする口調にはなっていないでしょうか。まずはお子さんが親に対して「気持ちをわかってもらえる」と感じることから。話を「する」のではなく、「聴く」という姿勢を見せてあげてください。
見守ることは大切ですが、それはいつもそばにいるということではないはずです。心はお子さんに寄り添いながら、お母さん自身のこれまでの人生や生き方を振り返り、見直してみるのもいいかもしれません。身近な女性センターなどにはさまざまな講座や
グループがあります。一度、問い合わせをしてみてください。