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被害妄想が激しい高齢者と家族との間に摩擦が

同居の姑(80歳)は、数年前から物忘れ(大切な物の置き忘れ)が目立ち始めました。日常生活に問題がなかったので気にせず過ごしてきましたが、最近は一日に何度も、財布や貯金通帳を探し、見当たらないと「取られた」と言い、それも姑が一番かわいがっていた孫が取ったと言って騒ぎます。そのつど、探すのを手伝ったり、置き忘れのことを話し合ったりしているのですが、本人は理解ができないので険悪な雰囲気になり、困っています。

認知症の初期によく見受けられる症状、妄想(被害妄想)ではないでしょうか。日常生活の変化(近親者の葬儀・引っ越し・入院)からくる孤独・不安感によって生じている場合もあります。
したがって、お姑さんといっしょに探す、見つかった時には「ここにあってよかったね」といっしょに喜ぶというように感情を共有して、安心させてあげてください。また、なかなか見つからない時は「○○の中にお財布があるかも、ちょっと探していて」と言って、短時間でもその場を離れる(用事を済ませる・息抜き)ことも大切です。
(1)日常生活の行動範囲などを日ごろから観察、記録しておくと対応時に助かります。
(2)認知症の初期の疑い。一般的に認知症の分類としてアルツハイマー型・血管性・多発性梗塞型などがあるといわれています。
医療技術も日進月歩で進歩しているので、できるだけ早くかかりつけ医に相談しましょう。