虐待を受けた子どもへのケアは?
虐待を受けた子どもたちは、心に深い傷を負っているといわれます。身体的にはどのようなケアが必要でしょうか。
虐待を受けた子どもは、もっとも信頼できるはずの親から虐待を受けたことによって人間に対する不信感や恐布感を抱いていたり、、自分は価値のない人間だと思い込んでしまう場合も少なくありません。子どもへのケアにあたっては、まずこのような低い自己イメージを高め、自信を取り戻させることが重要になります。そのためには、まず子どもの苦しみや悲しみ、怒りなどの感情表現に誠実に耳を傾け、共感していくことが大切です。
子どもたちが安心して安定した生活ができるような環境を整え、信頼できる援助者とのかかわりのなかで、虐待によって受けたトラウマ(精神的外傷)から回復していけるように働きかけます。子どもが虐待によって受けたトラウマから回復するための心理的援助のあり方については、今後もさらに研究が深められていくことが課題とされています。あわせて、虐待された子どものカウンセリングの知識や技術を備えた専門家の養成も求められています。