幼稚園児の子どもへの体罰をやめさせたい
幼稚園の年中クラスに通う娘が、担任の先生にこわい顔できつくほおをつねられたと言って帰宅後に泣きました。「先生の話を聞いていなかった」というのが理由らしいのですが、ほおをつねられたと聞いて驚きました。娘はかなりショックだったようで、「先生はキライ」「幼稚園を休みたい」と言うようになりました。
お便り帳に娘の様子や親の気持ちを書き、善処をお願いしましたが、特に返事はありませんでした。その後のお便り帳への記入に対しても受領印がなく、とても不安です。他の子どもたちも「つねられた」「たたかれる」など言っており、保護者同士でも話し合っているのですが、どのようにかかわっていくべきか悩んでいます。
「ほおをきつくつねる」というのは体罰といえる行為です。許せないと感じられるのはもっともです。なお、まちがった行為には違いないのですが、それが「しつけ」だと思い込んでいるのかもしれません。感情的にならないよう、じっくりと話し合ってください。
お便り帳に記入されたのに確認印や返事がないとのことですが、文章だけだと互いの気持ちが伝わりにくい場合もあるので、直接お話しすることをおすすめします。そのうえで、ショックを受けたお子さんに対しての謝罪を求めてはいかがですか。
また、他の保護者とも話し合われているようですが、保護者が感じている思いを教師に伝えることは、とても重要なことです。教師がまちがった思い込みで子どもや親に対応しているならば、子どもの気持ちを代弁したり親の思いを伝えることも必要です。幼稚園という、家庭から離れた場でのことですが、幼稚園での子どもたちの育ち合いを見守り支えるのも保護者の役割ですから、積極的に意見を出していってください。
【事例】保育園での暴言・体罰
ある保育園での体罰の事例。保育園から帰ってきた子どもの体にあざができていたのを不審に思った親が、子どもに問いただしたが、要領を得ないので、他の親と保育時間中に見学に行ったところ、子どもに暴言を吐いたり、手でたたいたり、突き飛ばしたりしていることがわかった。
この保育園に事実関係を確認をしたところ、保育園の発表会が近づいてきているので保育士の力が入りすぎ、つい怒鳴ったり手が出たりしてしまった、とのこと。
保育園では保育士会を開催し、事実確認と、子どもの健全な育成を目指す保育園として、暴言や体罰は絶対行なってはならないことを確認し合った。
その後、施設長と保育士全員が参加した保護者会において、事実関係の報告と謝罪を行なうとともに、今後このようなことを絶対に起こさないことを誓い合った。
また、保護者からは自分の子どもが日常どんな保育をされているかを知りたいという要望があり、園は保護者と交わしている連絡帳の充実を約束した。