集団行動が苦手な児童とクラスメートたちの間に摩擦が
小学3年生のクラスを受け持っている教員です。言葉の発達が遅く多動傾向のある男子児童のことで相談したいのですが…。この児童は、集団行動が苦手で、時には授業を中断したうえでの対応が必要です。最近、その児童が複数の子どもから言葉でからかわれたり、私が見ていない時にはこづかれたりしているらしいとの相談を保護者から受けました。すぐに学級全体に対して指導をしたので、いじめは改善されたように見えたのですが、授業中のトラブルは続いていました。1学期の終わりの学級懇談会では、その児童の保護者から「さらに陰湿ないじめになっていて、子どもは学校に行きたくないと言っている」という訴えがありました。一方で他の児童の保護者からは、彼のために授業が成立していないことに対する不満が多く出されました。担任としてどう対応すべきか、悩んでいます。
学級担任が一人で抱え込まず、学年の他の教師や養護教諭、校長や教頭とも十分に相談をし、学校全体で対応について話し合う場をもってもらうことが必要です。
また、早急に保護i者への呼びかけを行ない、保護者会を開き、学校や担任としての対応について説明をし、保護者からの理解を得るように努めてください。保護者会は必要に応じて継続的・定期的に開くことを伝え、また、担任以外の教師や校長・教頭も出席し、学校全体が取り組んでいる姿勢を示すことが大切です。その際、被害児・加害児双方の保護者からの疑問点や不満・不信などについては、十分かつ率直な意見交換ができるようにしてください。
学校全体でいじめが許されない行為であることを徹底して指導し、保護者の理解を得ることです。
被害児については、保護者も含めて別途、心のケアについての支援態勢を考える必要があります。養護教諭やスクールカウンセラー、専門機関との連携を視野に入れ、児童が安心して学校に通えるような環境づくりに努めてください。