わが子へのいじめに、学校も相手の親も対応しない
小学3年生の息子が、ある殺人事件の容疑者と一字違いの名前ということで、クラスの友達から「殺人者」とはやしたてられ、登校を嫌がるようになりました。担任に言いましたが、「ほとぼりが冷めれば子どもたちも忘れるはず。様子をみましょう」と言うばかりで積極的に問題を受け止めてくれません。はやしたてた子どもの母親に様子を伝えたところ「うちの子は言ってない」と言うし、その父親には「そんな名前をつけたほうが悪い」と言い返されて話になりません。どのように対応すべきか思案中です。
名前が似ているからと「殺人者」とはやしたてられるのは許せないことです。お子さんがどれほど傷ついたかを考えると、登校を嫌がる気持ちもよくわかります。しかし、担任教師の言うように、ほとぼりが冷めるまで待ったり、はやしたてる子どもの親に「言わないように」と言うのでは、根本的な解決にはなりません。
名前はその人自身を表す、とても大切なものです。多くの人は自分の名前に愛着や誇りをもっているのではないでしょうか。その名前を否定されることがどれほどつらいものかを子どもたちで話し合う機会をもつよう、担任に求めてはどうでしょうか。たとえば、子どもの名前にどのような思いを込めたのかを親に聞き、それをグループごとやクラス全体で発表するのも一つの方法です。名前というものをとおして、一人ひとりがかけがえのない存在だということを感じられる話し合いができるといいですね。