転校後、登校をしぶるようになった小2の息子
念願の新居が完成し、3カ月前に転居しました。ところが、小学校2年生の息子が転校して以来、朝になると登校をしぶります。一人では行こうとしないので、今は私が学校まで送って行きます。学校では元気にしているようですが、今後の子どもへの接し方について教えてください。
転居によって新しい環境での生活や人との出会いに胸をふくらませることもあるでしょう。しかし一方では、住み慣れた環境や親しかった知人に別れを告げなければなりません。転居は、人生のなかでの出会いと別れの節目の一つでもあるのです。
息子さんにとって、転校は新しい学校、新しい先生、新しい友人と出会う機会であると同時に、以前の学校や先生、友人を失うことでもあります。
大人でも引っ越し前後のあわただしさが落ち着くと疲れがどっと出てくることがあります。まして子どもにとって、環境の変化は大きなストレスでもあります。息子さんが学校まで送ってほしがるのは、新しい環境への不安やとまどい、心細さからくるものだと思われます。
こんなときは子どもとかかわる時間を多くとり、子どもの話をよく聞いてやることです。以前の友達や環境の思い出があれば、それについて親子でゆっくり話し合ってみるのもいいでしょう。過去に区切りをつけていくためには、過去を忘れてしまうことを急ぐのではなく、一つひとつの過去の思い出をなつかしく思い出し、大人から見れば小さなものであっても、子どもが失ったものがあれば十分に悲しんで別れを告げていくことが大切です。
担任とも相談のうえでクラスメートに温かく受け入れられるようにお願いし、無理をしないで少しずつ新しい環境に慣れていける態勢を整えてみてはいかがでしょう。休みの日にはゆっくり休んだり遊んだりできるようにしてあげてください。家族といっしょにいられる時間を多くつくり、家族全体の支えがあるようにしていくのもよいでしょう。
また、近隣の人とのつきあいや地域の行事などにも少しずつ参加するようにして、息子さんと地域の人とのつながりをつくっていくのもよいでしょう。
幸い学校では元気にしているとのことですから、新しい環境に慣れるにつれて、きっとスムーズに登校できるようになるでしょう。