妄想のため外出もできない人への支援は?
精神障害をもつ知人は、「夜中や外出中に誰かが忍び込んで通帳や証書など大事なものが盗まれる」という妄想があるために家を留守にすることができず、不自由な生活を送っています。何か適切なサービスはないでしょうか。
物を取られるという妄想は、精神障害をもつ人のほか認知症の高齢者にも見られる場合があります。非常に不安感が強く、夜も眠れない、外出もできないといったことが続くと、心身ともに疲れきってしまいます。主治医がいるなら、症状を悪花させないように相談すること、治療を受けていない場合は保健所などに相談し、治療が必要かどうかを検討する必要があるでしょう。
そのうえで、通帳や証書などの書類の預かりサービスなどを行なう日常生活自立支援事業を利用する方法があります。日常生活自立支援事業では、預かりサービスだけでなく、日々の生活を見守りながら福祉サービスの利用援助を行なうほか、必要に応じて日常的な金銭管理サービスも行ないます。日常生活自立支援事業の対象者は、認知症や知的障害、精神障害等により意思能力にハンディキャップを有する人で、利用の意思があり、社会福祉協議会等との契約ができることが条件です。利用料(生活保護の受給者は無料)は、日常生活自立支援事業を実施する各市町村の社会福祉協議会等によって異なります。利用については都道府県または市町村の社会福祉協議会などに相談してください。