11.HIVに感染していたら、恋愛やセックス、結婚、妊娠や出産もできないのでしょうか?
HIVに感染していたら、恋愛やセックス、結婚、妊娠や出産もできないのでしょうか?
HIVに感染しているからといって、いずれのこともあきらめなければいけないということはありません。
(1)恋愛
人を好きになったり、恋愛したりしてはいけないことはありません。あなたのことを丸ごと受け入れる人がいて、あなたを支えてくれる人がいることは素晴らしいことです。
(2)セックス
感染していることを伝えている時も伝えていない時も、たとえ二人とも感染している場合であっても、セーファーセックスを心がけましょう。より安全なセックスは、パートナーはもちろん、あなた自身の体を守ることになります。また、HIVの重複感染や性感染症を予防することにもなります。
(3)妊娠
どちらか一方が感染していても、ふたりとも感染していたとしても、体外受精や人工受精という方法があります。ウイルスは体液にいても、精子や卵細胞の中には存在していません。専門的な医療機関に相談して二人の新たな命を得ることも可能です。
(4)出産
母親からこどもへの感染の可能性があるのは、出産の時に産道でこどもがあびる血液と、母乳をあげることによるものです。何も予防対策をとらなければ、母子感染は約30%の可能性があると言われます。しかし、日本では感染予防の処置対策を受けることで母子感染は完全に防ぐ事が可能です。妊娠中の方にとっては、定期的な妊婦健診を受診することは経済的にも負担になりますが、母体と胎児のためにも必要なことなのです。心配なことがあったら、近くの保健所や保健福祉センターに相談することも可能です。
*「セーファーセックス」とは
セーファーセックスとは、HIVの感染の可能性をよく知った上で、感染を防ぎながらどれだけ安全にセックスするかという方法です。HIVの感染力がある体液と粘膜との接触を防ぐことがセーファーセックスの基本です。あなたと相手の関係を考えながら、あなた自身ができる一番安全なセックスがセーファーセックスです。
●API-Net エイズ予防情報ネット『資料室』
●特定非営利活動法人 HIVと人権・情報センター 『AIDS電話相談』
執筆協力:特定非営利活動法人HIVと人権・情報センター関西支部
ウェブサイト(全国事務局)