9.HIV感染を打ち明けられたのですが、どうすればいいでしょうか。
身近な人からHIV感染を打ち明けられました。どうすればいいでしょうか?
A あなたに打ち明けてくれたのは、どうしてでしょうか。まず、考えてみてください。きっとあなたを信頼して一緒に考えてくれるという想いだったのではないでしょうか。
打ち明けてくれたことをしっかりと受けとめることが大切です。「言ってくれて、ありがとう。」その気持ちが、相手にとっては何より嬉しいことではないでしょうか。
HIVに感染しているからといって、特別視する必要はありません。あなたが知っているその人は何も変わることはありません。また、その人を大切に想う気持ちも変わらないはずです。これまで通りに接しましょう。
自分のことを話せる人が身近にいることは、大きな支えとなります。ひとりで悩んでいたり、混乱していたりしても、一緒に考えることができる人がいれば心強いです。ただし、あなたも守るべきことがあります。以下のことを必ず守ってください。
(1)プライバシーに十分配慮する。
あなた以外の人には伝えていないかもしれません。本人が不利な状況が起きないようにプライバシーをもらさないことです。
(2)決して特別視しない。
HIVは誰にでも感染し得ることを忘れないでください。「どうして感染したの?」、「予防しなかったの?」、「私は大丈夫だから(病気ではないから)安心して。」などと言うことは、相手を傷つけることになりかねません。ひとりの人として、思いやる心を大切にしてください。
(3)本人の意向を確認しながら対応する。
あなたの考え方や行動、好みなどは、相手も同じということはありません。それらをおしつけることがないように、本人の希望を聞くことが大切です。
(4)自分自身の感染症を知る。
もし自分が感染症にかかっていたら、健康な人には何ともないことが、体の抵抗力がおちている人にとっては大敵となります。自分が病気の時は無理をせず、自分が何かの感染症を持っているかもしれないという意識で、相手の体を守ることも重要です。
打ち明けてくれたことを、ひとりで抱えきれずにいる時は、あなたを支える相談や支援を行っている人や団体がいると助けになるかもしれません。
●特定非営利活動法人 HIVと人権・情報センター
『AIDS電話相談』・『HIV感染者および家族、パートナー専用相談』
執筆協力:特定非営利活動法人HIVと人権・情報センター関西支部
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