人権啓発DVDの紹介
2021/05/18
(4)知りたいあなたのこと
外見からはわからない障害・病気を抱える人
1.テーマ 障がい者
2.教 材
(1)タイトル
知りたいあなたのこと
外見からはわからない障害・病気を抱える人 (21分)
(2)制 作
企画・制作 有限会社斉藤プロダクション
制作年 2019年
本体価格 66,000円(税抜)
問合わせ先 東映株式会社 関西営業推進室
(3)内 容
オープニング:こんなマーク知っていますか?
街中で見かけるヘルプマークやハートプラスマーク、耳マークなどは、障がいや病気をもっていることを知らせるためのものです。こうしたマークをつけている人を見かけたとき、私たちにはどんな配慮が求められるのでしょうか。
CASE1:CIDPという難病を持った人が電車や駅で困ること
CIDPの症状によって腕や足の力が入らず、また、薬の副作用で長時間立っていることが辛いときに、優先席に座っていると「若いくせにどけ!」と怒鳴られました。また、左手に力が入らず、右手でエスカレーターの手すりにつかまりたいとき、東京などでは右側をあけるという暗黙のルールがあるため、右側に立ち辛いことがあります。
CASE2:クローン病という難病をもった人が職場や学校で困ること
クローン病の症状(消化器官に慢性的に炎症が起こる)を抑えるために、日常的に食事制限をしています。そのため、付き合いでの宴席で無理をしてお酒を飲んだときなどに、辛い症状で苦しんだことがあります。クローン病は中高生に発症することが多い難病でもあります。職場や学校でどんな配慮が必要でしょうか。
CASE3:てんかんと発達障害がある大学生
てんかんの発作を起こしたとき、周囲はどのように対応すればよいかについて主治医に話をききました。また、発達障害によりコミュニケーションが苦手な大学生の母親は、発達障害をもつ人への手助けについて「おおらかな気持ちで見守ってほしい。助けを求められた場合は、しっかり話をきいてほしい」と語ります。
エンディング:私たちにできる配慮とは
外見からはわからない障がい・病気を抱える人に対してできることは、まず相手に対して想像力を働かせることです。そのうえで、見守る・声をかける・手伝うなどの配慮を自然に行える社会は、誰にとっても住みやすい社会ではないでしょうか。
3.ねらい
外見からはわからない障がいや病気を抱えながら日常生活を送っている人がいます。一見すると健康そうに見えるので、障がいや病気が周囲に理解されず、辛い思いをすることもあるといいます。この作品では、2人の難病患者と、てんかんと発達障害をもつ大学生が登場します。どんな場面で困っているのか、どんな配慮が求められているのか、話を通じて、私たちにできる配慮を考えます。
4.話し合いのポイント
CASE1~3の人たちが皆さんのそばにいると想像して、外見からはわからない障がい・病気を抱える人に、どんな配慮が必要かについて話し合ってみましょう。
以 上
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【参考資料】
■ヘルプマークとは
義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、または妊娠初期の方など、援助や配慮を必要としていることが外見からはわからない方が援助を得やすくなるよう作成されたマークです。ヘルプマークを身につけた方を見かけた場合は、電車・バス内で席をゆずる、困っているようであれば声をかけるなど、思いやりのある行動を心がけましょう。
■発達障害とは
発達障害は、脳機能の発達が関係する障がいです。発達障害がある人はコミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手です。また、その行動や態度は「自分勝手」「変わった人」「困った人」と誤解され、敬遠されることも少なくありません。それが、親のしつけや教育の問題ではなく、脳機能の障がいによるものだと理解すれば、周囲の人の接し方も変わってくるのではないでしょうか。