人権啓発DVDの紹介
2021/05/18
(9)部落の心を伝えたい シリーズ第32巻
ネット差別を許すな! ~川口泰司~
1.テーマ 部落差別
2.教 材
(1)タイトル
部落の心を伝えたい シリーズ第32巻
ネット差別を許すな! ~川口泰司~ (28分)
(2)制 作
企画・制作 風楽創作事務所 フルーク映像株式会社
制作年 2019年
本体価格 50,000円(税抜)
問合わせ先 フルーク映像株式会社
(3)内 容
プロローグ
本編は神戸市内で開催された人権研修における川口さんの講演実録を中心に編成されています。現在はネット問題に精力的に取り組んでおられますが、ネット上の差別を受け、精神的ダメージ、ストレスで円形脱毛症を発症されました。同和教育を受けて育った自身の経験談を語る講演活動とは違い、ネット問題は「しんどくて、正直やりたくない」と本音を語ります。しかし、自身の活動に共感するたくさんの仲間に支えられながら、ネット上の人権侵害、形を変えた部落差別の深刻化を伝えるために活動を続けます。「厳しさは変わらない。けれど展望は見える」ネットによる部落差別との闘いはこれからも続いていきます。
形を変えた部落差別
「部落差別解消推進法」成立・施行の背景には、ネット上における人権侵害という大きな課題がありました。部落と部落出身者が暴かれ、晒され、無法地帯化するネット上の差別の現実について、差別ハガキを送られた当事者自らが語ります。
「寝た子」はネットで起こされる
「自分は差別しないから、関係ない=学ぶ必要もない」といった「無知」・「無理解」・「無関心」な人ほど危ない。ネット社会の危険性と構造を解き明かし、行政、企業、個人でのネット対策について提起します。
ビーカーの泥
人間の心の奥底にある偏見や差別。これらを「ビーカーの底に沈殿した泥」に例え、「泥(刷り込まれた差別情報)を取り除く作業=人権教育」の必要性を力説します。学べば学ぶほど差別を見抜けるようになる。差別は見ようとしなければ見えない。差別を見抜く力を養うために人権感覚を常にアップデートする必要性について訴えます。
3.ねらい
2016年12月に「部落差別解消推進法」が成立・施行されました。背景にはネット社会における差別の悪化・深刻化があります。爆発的に拡散され続けるデマや偏見。『部落地名総鑑』がネット上でバラまかれ、部落と部落出身者を「暴き」「晒し」続ける差別扇動が起きています。現在も各地で精力的に講演活動を続ける一般社団法人山口人権啓発センター事務局長の川口泰司さんが情報化社会における部落差別の現状や特徴について、ネットの特性を踏まえてわかりやすく解説します。
4.話し合いのポイント
①なぜ、「ネットを悪用した部落差別」が起こるのか、その理由について考えてみましょう。
②各自でできる人権侵害を防ぐためのネット対策について考えてみましょう。
以 上
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【参考資料】
■「インターネット上の誹謗中傷への対応に関する政策パッケージ」を公表
総務省では、「インターネット上の誹謗中傷への対応の在り方に関する緊急提言」および「発信者情報開示の在り方に関する研究会中間とりまとめ」を踏まえ、匿名での誹謗中傷は許されないという前提の下で、ネットが日常生活や社会経済活動に果たす役割など、ネット上のサービスの形態や性質に応じた具体的な方策が検討されました。また取組に当たり、権利侵害情報(違法情報)と権利侵害に至らない誹謗中傷(有害情報)の切り分けを意識しつつ対策を実施していく。さらには、プラットフォーム事業者の役割の重要性に鑑み、プラットフォーム事業者の取組の透明性・アカウンタビリティ(説明責任)の確保が一層必要であること等を踏まえ、総務省として関係省庁や産学民のステークホルダと連携して、早急に対応していくべき取組について、具体化を図るため政策パッケージを取りまとめ公表しました。