アンコンシャス・バイアスとは
2020/04/17
2.アンコンシャス・バイアスの事例
アンコンシャス・バイアスは「無意識」であるがゆえに、気づくのはなかなか難しいものです。ここでは代表的な項目を紹介します。
(1)確証バイアス
自分の思い込みや願望を強化する情報ばかりに目が行き、そうでない情報は軽視してしまう。
なかなか中立的な立場から物事を見ることができない。
自分の考えを裏付けるデータがひとつでもあれば、「ほら、やっぱり!」と思う。
(2)ステレオタイプ
人の属性や一部の特性をもとに先入観や固定観念で決めつけてしまう。
性別や国籍、人種などで相手を見ることがある。
「理系の人は□□□だ」と決めつけることがある。
(3)正常性バイアス
周りが変化していたり、危機的な状況が迫っていても、都合の悪い情報を無視したり「私は大丈夫」と、自分に都合のいいように思い込んでしまう。
「うちの会社は大丈夫」「うちの部署は大丈夫」と根拠なく思うことがある。
自然災害や火事など何らかの被害が予想される状況下でも「自分は大丈夫」「まだ大丈夫」など過小評価し、逃げ遅れの原因となる。
(4)ハロー効果
「ハロー(halo)」とは、「後光」や「光輪」を意味する言葉で、相手の一部の長所ですべてが良く見える。
学歴が高い人は、仕事も優秀だと思ってしまう。
業績が良い人は何をやってもデキる人だと思ってしまう。
(5)権威バイアス
権威ある人の言うことは、間違いないと思い込む。
専門家の意見に従っていれば、間違いないと思う。
役職が高い人の指摘はすべて正しいように思える。
(6)自己奉仕バイアス
成功は自分の手柄であり、失敗の責任は自分にはないと思い込む。
人よりも頑張っているはずなのに報われないと思うことがある。
「これは私の成果だ」とアピールしたくなることがある。
(7)バラ色の回顧
過去を美化してしまい、今を否定してしまう。
「若いころはよかった」と、言葉にすることがある。
「前のほうがよかった」と思うことがある。