お互いに好きなのに、暴力をふるったりふるわれたりするのはなぜですか?
「好き」なのにどうして暴力をふるうのかというのは、よく聞かれる質問です。でも、一度考えてみてください。理由があれば、暴力をふるってもいいのでしょうか。
人が人と出会う時、たとえ気に入らないことがあっても、腹が立っても、相手が嫌いでも、「暴力」という手段は使ってはいけないというのが人としての大事な一線ではないでしょうか。お互いに好きであっても、気持ちが行き違ったり、考え方が違ったりすることは珍しくありません。一人一人が違う人間なのですから、違いはあって当然です。その「違い」を解決するために、あるいは自分の思い通りにならないからといって暴力的なふるまいをすることは、本当に相手を思いやった「愛」とはいえません。
「好き」という気持ちは、相手を大切に思い、尊重する「愛」が基本になければ生まれません。そしてその「愛」におよそ似つかわしくないのが暴力です。「好きなのに暴力ふるう」は嘘で、相手を、自分のイライラした気持ちのはけ口にしているのにすぎないのです。
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