人権に関する映像紹介
2018/05/08
(8)マタニティ・ハラスメントから考える職場の人権
1.テーマ ハラスメント
2.教 材
(1)タイトル マタニティ・ハラスメントから考える職場の人権 (31分)
(2)制 作
制作・著作 株式会社自己啓発協会 映像事業部
監修 弁護士 圷 由美子(旬報法律事務所)
制作年 2017年
定 価 54,000円(税抜価格 50,000円)
問合わせ先 株式会社自己啓発協会 映像事業部
Session1 妊娠をした契約社員Aさんのケース(アニメ5分)
過去に一度流産の経験をしたことのある契約社員のAさんは、仕事を続けることを希望して、人事部の役員に次に妊娠した時のことを相談しますが、「出産と仕事の両方を望むのは欲張りだ」「仕事を続けたいなら出産はあきらめろ」と、言われてしまいます。
Session2 マタニティハラスメントを取り巻く現状(解説6分)
「妊娠報告時、上司・同僚の反応にストレスを感じた人」は4人に1人、「妊娠時に不利益な取り扱いや嫌がらせを受けた人」は5人に1人、という職場の現状があると弁護士が解説します。
Session3 なくそうマタハラ~こんな言動には要注意(ドラマ8分)
部下の坂本さんから妊娠の報告を受けた課長は「おめでとう」と喜びますが、「産休と育休を取りたい」と相談され、親切心からつい「子どもが小さいうちは母親が側にいることが大事」「うちの妻の場合も……」と言ってしまうのでした。また、同僚の男性は「課長から余分な仕事を押し付けられて大変だ」、同性の先輩からは「私が子どもを産んだ時は、時短勤務なんてなく必死だったものよ」と言われてしまいます。
Session4 なくそうマタハラ~予防と解決のために(ドラマ12分)
「少子高齢化」「労働力人口の減少」「介護社会の到来」――性別や国籍、障がいの有無などを問わず、誰にとっても働きやすい職場環境の整備が求められている現代社会。ドラマを通じて、妊娠を機に職場の上司や先輩・同僚がお互いにいがみ合うことは誰も望んでいないはず。まずは、身近な相手を思いやり、小さな歩み寄りから始めてみませんか、と作品は語りかけます。
3.ねらい
近年、公的機関に寄せられる相談や民間のアンケートから、妊娠・出産をめぐる職場のトラブルが多数報告されています。マタニティハラスメントは女性の産む権利、自己決定権を侵害する人権の問題です。職場でマタハラが起こる背景として、「男は仕事、女は家庭」といった性別役割分担意識や「長時間労働できる社員だけが一人前」といった意識があると言われています。これらの固定観念は、男性の育児休暇取得を阻害したり、長時間残業などの問題にも繋がります。マタハラが起こりにくい職場にするために、管理職、一般従業員にできることとは何か。女性だけでなく男性にとっても働きやすい職場とはどのような職場か。この教材を通じてみんなで考えてみましょう。
4.話し合いのポイント
①男女雇用機会均等法と育児・介護休業法の改正された点を確認しましょう。
②ドラマのケース事例から、マタハラの原因となるものを話し合って下さい。
③ドラマのケース事例をもとに、どのような発言であればマタハラにならないかを話し合って下さい。
以 上
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【参考資料】
■厚生労働省 雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために平成28年3月に男女雇用機会均等法を改正する法律等が公布され、妊娠・出産等に関するハラスメント防止措置義務が新設されました。平成29年1月1日から施行されました。また、平成28年8月2日に、事業主が職場における妊娠、出産等に関する言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針等が公布されました。この指針は、妊娠・出産等に関するハラスメント防止措置の適切かつ有効な実施を図るために定められたものです。平成29年の1月1日から、事業主の方は、この指針に従い、妊娠・出産等に関するハラスメント防止措置を適切に講じなければなりません。(厚生労働省「雇用における男女の均等な機会と待遇の確保のために」)