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世界記憶遺産とは

2015/05/08


(10)「人間と市民の権利宣言」の原文(1789~91年)

 

1.     名 称 「人間と市民の権利宣言」の原文(1789~91年)

Original Declaration of the Rights of Man and of the Citizen

 (1789 1791)

 

2.登録国 フランス

 

3.登録年 2003年

 

4.解 説

この宣言は、そのものがフランス革命の遺産であり「絶対王政」から「立憲君主制」への考えが集約されたもので、人間の自由と平等、人民主権、言論の自由、三権分立、所有権の神聖など17の条文からなる革命の基本原則が記されています。1789年8月26日に憲法制定への第1段階としてフランスの「憲法制定国民会議」で採択されたものですが、発布当時から文化・宗教・政治・民族・経済・社会などの違いを超えて普遍的な価値を持つものでした。また、侵すことのできない基本原則として人間の尊厳を確立したものであり、そのためその後の人類の歴史に大きな影響をおよぼしてきました。さまざまな国際法の基調にもなり、1948年に国連で採択された「世界人権宣言」の根幹をなすものでもあります。

この「人間と市民の権利宣言」の起草はアメリカの独立にも深く関わったラファイエット侯爵(フランス人、1757~1834年)によるものです。なお、登録内容には1789年夏のフランス国民議会によってまとめられた「人間と市民の権利宣言」(人権宣言)の初版の他、その関連書類および1791年憲法が含まれています。

※絶対王政から立憲君主制へ移行する際、フランスにおいて制定された最初の憲法で、その冒頭にこの宣言が掲載されています。

以 上